先日、興味深い話を耳にしました。相模原市のコーヒー消費額が、ある年に全国で第3位になったというのです。


確認してみると、総務省の家計調査によると、確かに2020年から2022年の期間で相模原市が全国3位にランクインしていました。京都市や大津市といったコーヒー文化で知られる都市と肩を並べる結果に、正直驚きました。
もちろん、この数字にはスターバックスやドトールといったチェーン店での消費も含まれているのでしょう。でも、もしかすると地元に根ざした個人経営のコーヒー店にも、何か特別な魅力があるのかもしれません。
そんな推測を胸に、実際に足を運んでみることにしました。
橋本駅での偶然の出会い
たまたま橋本駅近くに行く機会があったので、せっかくならコーヒー店を探してみることに。Googleマップで「コーヒー」と検索すると、いくつかの候補が表示されました。
その中で目に留まったのが「finn coffee」でした。レビューも良さそうですし、個人経営らしい雰囲気に惹かれて、行ってみることにしたのです。
一目でわかるコーヒー愛
店舗に到着すると、白い壁に「COFFEE」と書かれたシンプルな看板が目に飛び込んできます。派手さはありませんが、一目でコーヒー専門店だとわかる佇まいですね。

扉を開けて中に入ると、白を基調としたウッディな内装が迎えてくれました。木の温もりを感じる空間に、センス良く配置された家具や装飾品。決して大きなお店ではありませんが、10名ほどがゆったりと過ごせる心地よい空間です。

「こんなお店が近所にあったら、きっと常連になってしまうだろうな」
そんなことを考えながら、席に着きました。
デカフェとの思いがけない出会い
今回はコーヒーレビューが目的なので、ストレートのコーヒーを注文しようと思っていました。メニューを眺めていると、なんと「デカフェ」の文字が目に飛び込んできます。
デカフェの探求者として、これは見逃せません。迷わずデカフェをオーダーしました(560円)。

「こちらのデカフェは、どちらの産地の豆でしょうか」
お聞きすると、メキシコ産とのこと。実は私が自家焙煎している「とつきコーヒー」でメキシコ豆を扱った経験があるので、どんな味わいなのか興味深々です。
一杯一杯に込められた想い
オーダーが入ると、店内に豆を挽く音が響きます。ハンドドリップで一杯ずつ丁寧に淹れてくださる様子を見ていると、コーヒーへの真摯な姿勢が伝わってきました。
個人経営のお店で、こうやって目の前で一杯ずつ淹れてもらえるって、なんだか贅沢な時間ですよね。店内には数名のお客様がいらっしゃいましたが、皆さん思い思いの時間を過ごされています。読書をする方、パソコンを開いている方、静かに会話を楽しむ方々。
良い雰囲気だなあ、と感じながらコーヒーの完成を待ちました。
メキシコ豆デカフェの魅力
程なくして、湯気の立つコーヒーが到着しました。カップを手に取り、まずは香りを確かめます。

一口飲んでみると、焙煎度合いは中深煎りくらいでしょうか。デカフェ特有の物足りなさは全く感じられず、程よいコクがしっかりと感じられます。
そして、メキシコ豆らしい特徴的な酸味が口の中に広がります。爽やかで上品な酸味で、柑橘系のようなフレッシュさもありつつ、後味はすっきりとしています。「これなら夜でも安心して楽しめるな」と思いながら、ゆっくりと味わいました。
多様なニーズに応える空間
finn coffeeは、コーヒー単品だけでなく、ラテやカプチーノなどのエスプレッソベースのドリンクも充実しています。フードメニューも用意されているので、軽食と一緒にのんびり過ごすことも可能です。
こんなお店は、どのような方におすすめでしょうか。
まず、日々の忙しさから少し離れて、自分だけの時間を過ごしたい方には最適ですね。また、お気に入りのカフェでゆっくりと読書や作業をしたい方、友人との会話を静かな環境で楽しみたい方にもぴったりだと思います。
一人でふらりと立ち寄っても居心地が良く、かといって長居しづらい雰囲気でもない。そんな絶妙なバランスが保たれた空間でした。
相模原市のコーヒー文化の一端を垣間見る
finn coffeeでの体験を通じて、相模原市がコーヒー消費量で上位にランクインする理由の一端が見えてきたような気がします。
チェーン店の数だけでなく、こうした質の高い個人経営のコーヒー店が地域に根ざしていることも、きっと大きな要因なのでしょう。一杯一杯を丁寧に淹れる姿勢、お客様一人ひとりを大切にする接客、そして居心地の良い空間づくり。
これらすべてが相まって、地域のコーヒー文化を豊かにしているのかもしれませんね。
まとめ – 数字の向こうにある物語
統計データという数字から始まった今回の小さな散策でしたが、その向こうにある人々の物語や文化を垣間見ることができました。
finn coffeeのような地域に根ざしたコーヒー店の存在が、相模原市の「コーヒー愛」を支えているのでしょう。一杯のコーヒーから始まる豊かな時間が、この街には確かにあるかと。
次はどの地域を訪れてみよう。コーヒーという共通言語を通じて、まだ知らない日本各地の魅力を発見していく旅は、まだまだ続きそうです。
finn coffee 店舗情報
住所: 神奈川県相模原市緑区橋本(詳細住所は店舗公式情報をご確認ください)
アクセス: JR・京王橋本駅より徒歩圏内
営業時間: 店舗にお問い合わせください
特徴: ハンドドリップコーヒー、デカフェ対応、フードメニューあり
この記事は2025年の訪問体験をもとに作成しています。最新の店舗情報は、お店に直接お問い合わせください。
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 注文後、マスターが1杯ずつ丁寧にコーヒーを淹れてくださいました。finn coffeeでの体験でも感じましたが、一杯ずつ心を込めて淹れてくれるこのアクションは、本当に贅沢な時間だと思 […]