はじめに
橋本駅付近を散策していたところ、咲耶珈琲香房という素敵な自家焙煎コーヒー店に出会いました。この店名「咲耶」について店員さんに伺ったところ、木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)から名前を取ったとのこと。
木花咲耶姫について
木花咲耶姫は、日本神話に登場する美しい女神で、富士山の神として浅間神社の主祭神として祀られています。全国に1,300社以上ある浅間神社の総本宮である富士山本宮浅間大社では、富士山の噴火を鎮める水の神、また火の中での出産神話から安産・子育ての神として崇敬されています。桜の花のように美しく、その名前が桜の語源とも言われる神様です。橋本駅から富士山も見える立地ということを考えると、店名にぴったりの由来ですね。

お店への道のり
橋本駅の京王線側から歩いて5分ほどの住宅街にひっそりと佇む咲耶珈琲香房。一見すると普通の自宅のような外観で、看板やのぼりがなければ通り過ぎてしまいそうな、まさに隠れ家的な雰囲気です。美容院のような洗練された外観も印象的でした。

店内の様子
扉を開けて店内に入ると、まず目に飛び込んでくるのが手前に設置された焙煎器です。1kg釜の焙煎器で、おそらく富士ローヤル製のものと思われます。富士ローヤルのR-101は自家焙煎店の入門機として人気が高く、コンパクトながら本格的な焙煎が可能な業務用焙煎機です。(残念ながら写真を撮り忘れました)
店内のイートインスペースはそれほど広くなく、3組程度が座れる程度の落ち着いた空間。マスターお一人で切り盛りされており、メインは豆販売に重点を置いているようです。駅近でありながら豆販売を主とするお店は意外と珍しく、コーヒー愛好家にとって貴重な存在だと感じました。

メニューについて
メニューはシンプルで潔い構成。コーヒー(アイス、ホット)、コーヒーゼリー、ココアといったラインナップで、軽食系は提供していないようです。コーヒーは、店内に並ぶ様々な種類の豆から選んでアイスコーヒー用として提供してくれるスタイルです。


ケニアAAマサイとの出会い
暑い日だったのでアイスコーヒーをオーダー。豆のラインナップを見ると、実に多彩な種類が揃っていて選ぶのが楽しい時間でした。店員さんが「アイスコーヒー用だと深煎りの豆から選ぶと良いですよ」とアドバイスをくださったので、その中からケニアAAマサイを選択しました。
ケニアコーヒーといえば、通常は浅煎りから中煎りでベリーやカシスのようなフルーティーな酸味を楽しむことが多いのですが、深煎りのケニアは珍しく、どんな味わいになるのか興味深々でした。
ケニア深煎りの魅力
ケニアコーヒーは本来、ブラックカラント(カシス)やグレープフルーツを思わせる鮮明な酸味と果実味が特徴です。しかし深煎りにすることで、その特有のフルーティーさを残しながらも、酸味が抑えられ、ダークチョコレートのような濃厚なコクと甘みが前面に出てきます。浅煎りのケニアとは全く異なる、力強く飲みごたえのある味わいに変化するのです。
淹れたてのひととき
注文後、マスターが1杯ずつ丁寧にコーヒーを淹れてくださいました。finn coffeeでの体験でも感じましたが、一杯ずつ心を込めて淹れてくれるこのアクションは、本当に贅沢な時間だと思います。

程なくして到着したアイスコーヒーは、円柱型のグラスに美しく注がれていました。香りは深煎り特有の芳醇さでありながら、ケニアらしい甘い香りも漂います。一口飲んでみると、確かにケニアの深煎り独特の味わい。通常の浅煎りケニアとは全く違う、濃厚でコクのある仕上がりでした。
静かな店内で
店内は基本的に静かで、他にも1組のお客さんがいらっしゃいました。隠れ家的な雰囲気なので、一人でゆっくりと時間を過ごしたり、複数人でも静かに会話を楽しむのに最適な空間です。
名物のコーヒーゼリー
レビューを調べたところ、こちらのお店ではコーヒーゼリーが名物とのこと。次回訪問時にはぜひ味わってみたいメニューです。自家焙煎の豆を使ったコーヒーゼリーは、きっと深い味わいが期待できそうです。
こんな人におすすめ
咲耶珈琲香房は以下のような方に特におすすめです:
- 豆購入を検討している方:メインが豆販売なので、様々な種類から選べます
- 静かにコーヒーを楽しみたい方:落ち着いた空間で集中できます
- 自家焙煎にこだわる方:店内で焙煎されたフレッシュな豆が味わえます
- コーヒーゼリー好きの方:名物のコーヒーゼリーは一度体験する価値あり
まとめ
相模原市がコーヒー消費量で全国3位にランクインしたのも納得の、質の高いコーヒー店でした。finn coffeeとはまた違った魅力を持つ咲耶珈琲香房。橋本駅という立地の良さも相まって、コーヒー愛好家にとって貴重な存在です。
次回はぜひ豆の購入と、名物のコーヒーゼリーに挑戦してみたいと思います。橋本駅でコーヒータイムをお考えの際は、ぜひ足を運んでみてください。
咲耶珈琲香房
- 住所:神奈川県相模原市緑区橋本2-7-9
- アクセス:橋本駅(京王線)から徒歩5分
- 営業時間:10:00-18:00(不定休)
- 特徴:自家焙煎、豆販売メイン、コーヒーゼリーが名物
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